IRONMAN JAPAN 2025

2025年9月14日(日)に北海道・函館で行われたIRONMAN JAPAN SOUTH HOKKAIDOに参加しました。

4月に出産し産後初IRONMANでした!
自己ベストからは1時間半遅かったけれど、大満足の内容でした◎

記録

 SWIM(3.8k) 1:34:01【Avg 2:28/100m】
 BIKE(180k)  6:31:23【Avg 27.59km/h】
 RUN(42.2k) 5:19:03【Avg 7:34/km】
 T1 8:38
 T2 11:29
 TOTAL 13:44:33

IRONMAN JAPANとは

IRONMANとはswim:3.8km、bike:180km、run:42.2km 計226kmのトライアスロンです。(※制限時間は16〜17時間の大会が多い) 世界各地で開催されているブランドレースですが、日本での認知度はまだまだ低く、私もトライアスロンを始めてからIRONMANを知りました。
IRONMANに出るにはこれまでは海外に行くしかなかったですが、2024年に9年ぶりに日本で開催され、私も現地に応援に行きました◎日本開催をきっかけにIRONMANに挑戦する方も増えたようで、現地でお話しした方も、海外は諦めていたけど、日本で開催するなら出るしかない!と挑戦を決めたと言っていました◎ 2026年の開催も決まっているようです(詳細はコチラ)。

レースコンディション

天候:晴れ
気温:最低20℃ 最高27℃
水温:19℃
前日まで暴風雨で波は少し高め。

パーソナルコンディション

2025年4月に出産して、産後5ヶ月での復帰IRONMANでした。

おかげさまで母子ともに健康で(出産レポートはこちらw)、産前産後も大きなトラブルなく順調でした。産前に腰痛・恥骨痛、産後もしばらく恥骨痛に悩まされましたが、産後4ヶ月にあたる8月頃からは骨盤が安定した感じがあり、体力や筋力は除いて、身体は産前に戻ったかな?という感覚でした。

産前の2024年は4月に石垣島OD、7月にウルトラマン(IRONMANのおよそ倍)の2レース。
産後は5月に東京糸魚川ファストラン(230k)、6月に木更津ODに出場。産後1年以内にIRONMANに出たかったので、徐々に身体を戻していきました。

当初は12月のバッセルトンに出る予定でしたが、早々に完売してしまい、色々なレースを検討したけど子供を連れての海外遠征の不安もあり、予定より少し時期は早いけど北海道を選びました。

出場を決めたのは7月だったので急ピッチで練習しました。今回は(というか毎回)完走が目標なので、不安要素はランのみ。北海道に決めてからレースまでの2ヶ月間は主にランを練習していました。

レースレポート

スイム

© 2025 IRONMAN Group

1周1.9kmを2周回するコース。昨年出た方々から、波が強め・かなり遠浅と聞いていたので試泳で確認したかったけれど、悪天候により試泳は中止。とても不安な中スタートだったけど、落ち着いて足がつくうちはドルフィンスルー(もどき)で進む。

個人的には思ったよりも早く足がつかなくなったので、え、全然遠浅じゃないじゃん!と少し焦った。ここで少し心拍数が上がったので、心を落ち着かせながら泳ぎ始めたけど、波の高さはそこまで気にならなかったので早々に落ち着くことができた。同じレースに出て「遠浅すぎたし波強すぎた」という感想を述べている人もいたのであくまで個人の感想ということで(笑) 

全体のコースもなんとなく頭に入れていたけど、第1ブイを曲がってから、赤ブイを目指して泳いでいたら、セーバーさんが必死にイエロー!って叫んでる!え?イエロー??赤ブイ2つ回るって言ってたような、、あ、でも途中でブイが流されて変更になった大会もあるって聞いたことがあったので、変更になったのかも。と冷静に、セーバーさんの指示を信じて黄色ブイに進む。水温は19℃だったらしいけど、暑さも寒さも感じずとてもちょうど良い水温だった。ゴールを目指す途中で1箇所水が冷たいところがあったので、冷えないようにキック多めに打つ。

ゴールゲートが見えてからがとにかく長く感じたけど1周目を終えたところで45分くらい!50分くらいで上がれたら上出来と思ってたので5分も早くてびっくり!と同時にイエローブイに変更になって距離短くなったのかもな。とも考えながら2周目に突入。

2周目も同様にのんびり泳げてスイムアップ。なんとスイム自己ベストでした。(多分絶対距離短かったですよね?)

また、これは書いてもいいものなのかとても迷ったのですが、実は6月のきさトラが終わってからスイム練習は全部で3回しかしてなくて。1回は海で2k、2回はプールで3k、計8kしか泳いでいなかったので、自己ベスト???な内容でした。

それから今回初めてレースで使用したくもりどめがとってもよかったので載せておきます。IGのタイアップ(リンクはこちら)でご提供いただいたものですが、3.8k本当にずっと曇らなかった!ウルトラマンで使いたかったー!!

T1

昨年はT1でお着替えのとき海の砂まみれになってしまい、バイク乗車時にクリートがハマらない人が続出したと聞いていたので、地面に敷くタオル、体を拭くタオルを別に用意して、バイクシューズは履かずに手に持って、靴下でバイクピックしました。これでクリートに砂が詰まることは回避できました!

バイク

© 2025 IRONMAN Group

高速道路走行がメインで変則3周回するコース。高速道路特有の地味なアップダウンが多く、平坦な箇所はほとんどない。橋では強烈な横風が吹き、落車するかもとヒヤッとした場面もあり、個人的には2023KONAのコースよりキツく感じた(私が出た年はすごく稀に風が弱かったため) 。

また、これも声を大にして言えないのですが実は外乗りは6月のきさトラぶり。4月に出産以降、外乗りは5月に230k(東京糸魚川ファストランのコース)、6月にきさトラ(40k)を除いて2回のみでした…。
ただ、産後すぐに230k走れてたという謎の自信で、今回も完走という意味では不安がなかった。

トライアスロン3種目の中で唯一得意なバイク。ほぼ練習していない中での目標設定は悩んだけど、今回は6時間が目標、遅くとも6時間半に設定。走り始めて60k地点くらいで6時間は無理そうだと判断して6時間15分に修正して進んでいた。

茂辺地の登りと長めの登り、途中横風の吹く橋以外はほぼDHポジションで走れるコース。秋風が気持ちよく、気温は27℃と少し高めだったけど、暑さを感じることも少なく、気持ちよく走れた。

暑さがとても苦手な私は暑さ対策として保冷ボトルに氷水を用意して暑さを感じたときに口に含む、1本水のみのボトルを用意して、暑さを感じたタイミングでかけるを徹底していた。

朝からカロリー摂取が少なかったけれど全くお腹が空かず、90km地点で初めての補給。セブンの黒糖わらび餅を食べた。その後130km地点辺りから急に胃痛。わらび餅が合わなかったのかな〜と思いながらまだお腹が減っていたのと、カロリー摂取が少なすぎたので、胃に優しいと聞いていたマウルテンをちびちび食べる。しばらくしてから、内臓が動いていないような胃痛・吐き気に変わってきたので、カロリー摂取は断念して、スポドリ摂取も最低限にし、基本水で凌いだ。

胃痛が起こってからはとにかく長く感じた。姿勢を動かすと痛みが増すのでなるべく動かないように、ただ動かなすぎると姿勢もしんどくなるのでところどころ身体をほぐしながら進む。茂辺地の登りは3回だと思っていたので、4回目の登りでは絶望しながらも淡々と距離を減らしていき、木古内に帰って来れたときは本当にホッとした。

T2

ここでは存分に休んで少しでも胃痛を和らげたかったのでとにかくのんびり準備した。靴下は履き替え、シューズも紐をしっかり結ぶ。ランでの補給で持ち歩くのはいつもジェル1つのみだけど、今回バイクで200kcalほどしか取れていなかったので、予備で入れていたジェルも含め2つ持つ。10分以上かけたトランジションは久しぶりでしたが、胃痛はほとんど変わらず、吐けそうなほどの吐き気もなく、お手洗いによるも特に改善せず。(今回トイレに寄ったのはここのみ)休みすぎても仕方ないので、とにかく歩いてでも進むことに。

ラン

© 2025 IRONMAN Group

1周約14kmのコースを3周回するコース。アップダウンはほとんどなく、田園と深い木々が広がりあまり北海道っぽくない景色で、逆に楽しく走れた。昨年出た人から、山奥の暗くて寂しい道を走るときいていたけど、思っていたよりは道幅もしっかりあり、ライトも昨年より増量、周回の中間地点にはアミノバイタルの特設ブースでアップテンポの音楽を鳴らしてくれていて、飽きずに走れるコースだった。

1周目、とにかく胃痛がひどかったので1周まるまるでも歩こうとスタート。ランスタートしたのが15時頃、制限(関門)時間が24時なので約9時間ある。時速5km/hで歩ければ丸々歩いてもギリギリゴールできる時間なので、ゴールまで歩くことになっても最後まで進もうと、とにかく歩く。

たくさんの人に抜かされて心もダメージを負ってしまい、このまま最後まで歩いた完走に意味はあるのか、1周歩いて回復しなかったらDNFしようか、等マイナス思考になっていたが、道中、沿道から筋疲労からくる胃痛もあるから、マッサージしてみて!とアドバイスをもらえて、とにかくマッサージしながら歩く。そういえば自分は肋間神経痛持ちで、疲労が溜まると腹痛があることを思い出した(普段は背中と肋が痛くなるだけだったので久しぶりで忘れていた笑)。

※トイレから出た直後なのでゼッケンを首にかけてます

肋間神経痛のトリガーポイントをメインにマッサージしていたら徐々に胃痛が取れて、この胃痛は内臓がやられてたわけではなかったんだ!と思い始めたら急にお腹も減ってきて、このタイミングでちょうどラン1つ目のエイド。日本のIRONMANっぽく、じゃがりこやリッツなど見慣れたお菓子も並んでいて、食べたい!という気持ちになれたので食べてみたら食べられる!そして久しぶりにカロリーも取れたのでみるみる回復。

少し走ってみたら、まだ胃痛はあるものの、8:00/kmくらいでは走れたので、引き続きマッサージしながら、痛みが増したら止まるを繰り返しながら走り出す。2回目のエイドでは空腹感も強く、食べられることも自信になったので、じゃがりことリッツを両手いっぱいに大量にもらい(笑)ボリボリ補給。栄養も足りたようでこのエイド以降はほぼ復活。

たくさん人に抜かれてたけど、その分知り合いやフォロワーさんなどからたくさん声をかけてもらえて本当に力になりました!ありがとうございました!!5km地点以降はほぼ復活できて6:30〜7:00/kmで走れるように。周回の終わりでは1度ゴールゲート前を通るのでたくさん応援してもらい元気チャージできました!

道中、ペースの速い方でしたが私に合わせて並走してくれて、たくさんお話しできてめちゃくちゃ元気もらいました!

2周目からはペースも安定してきて今度は抜く側に。気温も一気に下がり、エイドでの水分補給も最低限で良くなった。ペースも上がってきたので固形物の補給は避け、ジェルで補給。いつものIRONMANではランでの補給はハーフ地点で1回のみでしたが、今回はバイクで全く補給できなかったので、とにかくお腹が空く。マウルテンのジェルとアミノバイタルのジェルを交互に、ラン全体で計4本(約520kcal)補給した。

2周目の後半から暗くなってきたので、2周目の終わりでスペシャルニーズに寄る。スペシャルニーズではヘッドライトを装着。恥骨が痛くなった時用の骨盤ベルトを入れていたがこちらはパス。上着も入れていたがこちらもパス。胃痛は和らいでいたけど肋間神経痛はピークだったのでロキソニンと胃薬を飲んで3周目へ。

3周目は痛み止めの効果もあり、体にも余裕があったので意識的にペースアップ。IRONMANでのラスト10kmを産後最速タイムで走れたので大満足!これまでに出たIRONMANの中で、ランは一番走りやすい気温だったと思う。

ゴールゲートが見えてからは涙が止まらなかった。これまでのIRONMANでランの中間地点くらいで感極まって泣いたことはあったけど、ゴール目前で泣いてしまったのは今回初めて。
産後初IRONMANを無事に完走できてホッとした安堵の涙と、ママになった以上練習やレースを続けるには、子供を家族や施設に預け、周囲に頼らないと挑戦できないことなので、自分の趣味のために子供や家族に負担をかけて情けないな、と思う涙でした。

この複雑な涙がレースレポート掲載を滞らせた理由でもあった。これまでトライアスロン・IRONMANの楽しさを伝えたくて発信を続けていたけど、今回のIRONMANはもちろん楽しかったけど、このタイミングで出て本当によかったけど、家族に負担をかけてしまった反省の気持ちが強かった。

子供がいる以上、手が離れるまではこの代償と付き合わなければならないのかもしれないけど、うまい付き合い方が見つかるまでは、しばらくIRONMANはお休みしようと思いました。

とは言っても大好きな運動をやめるわけではないので、今後はIRONMANよりは家族の負担が軽い短時間のレースを中心に挑戦していこうと思っています!
矛盾するようですが、数年以内にはULTRAMANの世界選手権にも出たいので、体力を落とさないようできることは続けていきますし、出場時期を決めたらまた家族に迷惑をかけながら練習をするでしょう(笑)

わざわざこの複雑な気持ちを公表しなくてもいいとは思ったのですが、「産後5ヶ月IRONMANは楽しかった!出てよかった!」と一言で終わらせてしまうことにモヤモヤしたので、この場に気持ちを書いておきました。

そんなこんなで今回のレースレポート公開や妊娠中・産後の運動の発信に向けて意欲がマイナスになっていたのですが、先日「Mizuさんの妊娠中の運動や産後の挑戦に勇気づけられた女性アスリートは本当に多いよ!」と声をかけてもらえる機会があり、とても救われました。
レースレポートとはだいぶ脱線しましたが、ママになって初めてのIRONMANの記録でした◎
IRONMAN自体は本当に楽しいし最高だし楽しかったです!!笑

補給

子供が寝た後、ホテルの部屋では人権がない…笑

当日
何を食べたか忘れてしまいました…
前日食べすぎてあまり食べていないことだけ覚えています笑

スイム
直前にアミノバイタル赤ジェル

バイク
・エイド毎に水を1本もらい空ボトルと交換
(暑さ対策で体にかける・飲む用)

記憶の限り食べた順
・黒糖わらび餅
・マウルテンジェル160の半分
※胃痛によりいつもの半分ほどしか摂れず

車載水分:ドリンク750ml*3 500ml*1
750ml:マウルテンドリンクミックス320
750ml:パラチノース*2、トップスピード*8粒
750ml:水
500ml:保冷ボトルに氷水
→車載ドリンクは全て飲み干す

ラン
1周目はエイド毎に水・スポドリ
2周目からは飲みたい時のみ

2.5k地点:じゃがりこ・リッツ
5k地点:じゃがりこ・リッツ(たくさん)
14〜35k地点:アミノバイタル赤ジェル*2 マウルテン160*2
28k地点:アミノバイタル白パウダー
※バイクで補給できなかった分、意識的に多めに補給

練習

IRONMANを意識した練習は7月下旬から。課題はランのみだったのでランに絞って。産後10k以上のランニングをほとんどしていなかったので、12kから始めて週ごとに2.5kずつ増やしていく。暑さもあり20k以上走る必要はないと判断して、20kを2回走ってそれ以外は子供とのバギーラン(子供の機嫌によりウォーキングになることもしばしば)のみでした。

【7月〜IRONMAN前日まで約2ヶ月の練習量】
スイム:8k(海2k*1回、プール3k*2回)
バイク:420k (ローラーのみ)
ラン:256k (子供とのバギーラン込)
※6月末のきさトラに向けてはコツコツ練習していたこともありIRONMANの練習量としてはかなり少ないので初IRONMANの方などは特に参考にしないでください!

ギア

スイム:トライスーツ+ウェットスーツ
バイク:トライスーツ・ソックス・トライアスロン用シューズ
ラン:トライスーツ・キャップ・バイク用ソックス・シューズ(靴紐)

スポブラ FUNKITA
トライスーツ パールイズミ(ご提供品) 
バイク yoeleo T9(ご提供品)
バイクシューズ SHIMANO TR9 (ご提供品)
へルメット OGK KABUTO AERO R2(ご提供品)
バイク用ソックス(ランで着用) RxL
キャップ IRONAMN
ランシューズ MIZUNO NEO VISTA (ご提供品)
ラン用サングラス ekoi(ご提供品)
ヘッドライト MILE STONE MS-i1
スマートウォッチ GARMIN Forerunner965(ご提供品) 

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